Case 01

「かあちゃん」って見られないように、「女性」としての自分は持っていたい。大阪を中心に活動するサロンモデル 青野未来の「UCHILA」

2016/04/11
出産後初のインタビューに答えてくれたサロンモデルの青野未来さん。お仕事のことや、母になってからの心境、辛い時も嬉しい時も寄り添ってくれていた大阪のことをお話ししてもらいました。

需要があるのに自分からやめるのは勿体ない

―青野さんは大阪のどのあたりで育ったんですか?

枚方という地域で、遊園地「枚方パーク」があるところです。なんか中途半端な……田舎でもないし……都会でもないし……(笑)でも大学が多いんです。関西外国語大学とか。

―学生の頃は大阪のどのあたりで遊ぶことが多かったんですか?

遊ぶ時は梅田まで出てましたね。ほんとに、地元にはなんにもないんです!今でこそ「くずはモール」っていう大きいモールができたんですけど、当時はなにもなかったんです。梅田ではプリクラを撮ったり、カラオケに行ったり……もう典型的な女子高生ですね。でも器械体操の部活をしていたので、比較的真面目だったかな? 結構真面目に燃えてるタイプでした。

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―では、サロンモデルのお仕事を始めたのはいつぐらいから?

大学生の終わりぐらいに、ミナミに出るようになったんですよ。ミナミは外人さんも多くて、好みのお店も梅田より多いんです。で、歩いてたら女性の美容師さんに声をかけられて。それからサロンモデルを始めました。当時はまだサロンモデルが流行ってない時だったんで、今みたいにSNSで声をかけられたりではなかったんです。

―サロンモデルをスタートして、その後も続けられてるっていうのは、やりがいや楽しさがあったのでしょうか。

頼まれたら断れないタイプなんです(笑)。求められたらがんばっちゃうというか……元々そういう性格なんです。

―卒業後はモデルの他にお仕事はされていたんですか?

エステティシャンをしていました。フェイシャルやトータルエステですね。エステの資格は働きだしてから取得して。仕事自体は自分に合っていたと思うんですけど、でも精神的にやられてしまって辞めました。

―もしよろしければその理由をおしえてください。

かなりハードなんです。ひどい時は12時間とか働いてました(笑)。スタッフも女性のみなので、精神的にも、体力的にもハードで……。この時は私自身も性格が結構きつくなってしまって、友達からも「あの時は怖かった」って言われたり(笑)。辞めてからだいぶ丸くなりました(笑)。

―その後、ショップ店員とモデルのお仕事と並行することになりますが、モデルを続ける理由はどんなところでしょう。

楽しいのもありますけど……やっぱり頼まれると断れないんですよ。友人にも「わずかでも需要があるのに自分からやめるのは勿体ないんじゃない?」とも言われて。じゃあ声がかかる間はやろうかな、って。

やっぱりお姉ちゃん気質が出ちゃう

―モデルのお仕事をしていて変化や成長したことはありますか?

私は元々、自分に甘いんですよ。あ、と言っても食欲の面だけなんですけど(笑)。 食べたい時に食べちゃうほうで……モデルのお仕事をするようになってからは、そこを気をつけるようになりました。あとは他人と比べたらキリがないので、「人は人」という切り替えをしてポジティブになりました。基本的にはネガティヴなんですけど……。

―お話聞いていると「目立ちたい!」とかは少なそうですね。

う〜ん、多分心の中のどこかにはあると思うんですよ。人前に立つのは嫌いではないと思うし。でも他人を蹴落としてでも目立ってやるみたいなのはないですね。そうしてまでやろうとは思わないです。

―自分の強さってどんなところだと思います?

強いて言うなら人望ですかね(笑)。私はサロンモデルが流行り出したときに活躍してた世代なんですよ。今サロンモデルさんってたくさんいるんですけど、そのほとんどが後輩なのですごく慕われますね。姐さんとして(笑)。サロンモデル20人くらいで年末にパーティーしたりとか、それだけ集まってくれるんだから嫌われてはないと思います(笑)。

―姐さん肌なのはなぜなんでしょうね。

私、三人兄弟の長女なんですよ。弟が下に二人いて。だから、やっぱりお姉ちゃん気質が出ちゃうんでしょうね。

―「ああ、私って大阪の人間だなー」って思う時は?

なるべく人と仲良くなりたいなって思うところは大阪っぽいかなって。基本的に人が好きなんですね。

―たしかに、20人でパーティーは人が好きじゃないとできませんね(笑)自分にとって苦手だなって思う人でも仲良くなりたくなるんですか?

向こうが嫌なオーラを出してない限りは(笑)。

―そこを感じとるのも得意そうですね。

若い頃は、嫌いな人は嫌いで付き合わなくていいやってタイプだったんですけど、それが変わりましたね。エステの仕事の時に社内で意地悪された時期があって、なぜ意地悪されるのかわからないので理由を自分なりに考えてみたんです。その時に、「もしかして自分の態度かな」って思ったんです。

―どんな態度を取ってしまっていたんでしょうか。

相手に対して「苦手」っていうオーラがきっと出ていたんだと思います。でも、嫌いな人でも絶対いいところはあるから、そこを探そう!って気持ちに切り替えました。

―「この人を愛そう!」って作戦に切り替えたんですね。

そうです。すると「この人苦手やな〜」と思っていた人でも、探したら意外と「わあ、いいひとー!」と思えるようになってきて。まあ旦那には、「みんな好きって言うてても、向こうは嫌いかもしれへんで」みたいな嫌味をめっちゃ言われます(笑)。

大阪は人に嫌われていると仕事がなくなる

―大阪の好きなところってどんなところですか?

知らない人でも道を聞いたり話かけたら、ちゃんと答えてくれる。そういうところがすごくいいなあと思います。基本的に優しいし、声もかけてくれるから、やっぱりいい街だなって。私自身、道を教えた後も「ちゃんと着いたかなあの人」とかずっと気になります(笑)

―逆に大阪の悪いところは?

悪いところというか、特徴だと思うんですけど、大阪は人に嫌われていると仕事がなくなりますね。現場もフレンドリーだし、楽しいけど、人から嫌われた後の広がり方も早いと思います。これはよっぽどのスキルや技術がないと巻き返しは難しいんじゃないかな。

―成果物よりも人柄で繋がっている感覚ですかね?

そうですね。言い換えれば、情や人柄で仕事ができちゃう部分もあると思います。多分東京は逆で、人柄よりもスキルじゃないですか。モデルの世界で言えば「顔がいい」「スタイルがいい」とか。大阪はちょっとスタイルが悪くても、顔がある程度可愛くて、性格がいい子だったら……(笑)こんなこと言ったら怒られちゃいますかね(笑)。

―大阪の男性の特徴ってあります?

多分東京の男性よりもストレートじゃない気がします。なんか照れ屋さんが多い気が……。「好きだよ」という表現も遠回しすぎてなに言ってんのかわかんないみたいな(笑)大事な場面でもふざけちゃう人が多い気がします。

―たしかにスマートさを嫌がりそうなイメージはあります……(笑)

キザじゃないんですよね。だから逆に東京の人にストレートに来られると「え!?」ってなっちゃいます(笑)。そんなストレートに「デートに行こうよ」とか言うんだ〜ぐいぐい来るなあって。で、大阪の人間からしたらそんな風にストレートに言われたら「これは本気なんだろうな」って真剣に考えちゃうじゃないですか。でも実際は「そんな重たく捉えないでよ」とか言われてしまって。東京の男子怖いな〜って思いますよ(笑)。

「かあちゃん」って見られないように、「女性」としての自分は持っていたい

―お子さんが生まれて1ヶ月、妊娠されていた時期も含めて、母親になってから変化はありましたか

今はまだ実感が湧かない感じで。「これがほんまにお腹の中にいたんだ」みたいな(笑)母親としての実感は、まだまだこれからかなって思ってます。でも、母性は少しずつ出てきているんでしょうね。この子を守らなきゃって。

あとは、人に優しくなった気はします。子育てってイライラしたりするのかなって思ってたんですけど、全然しなくって。街で妊婦さんや小さいお子さんを見ると、優しい気持ちになります。

―妊娠がわかってからもVoCEのお仕事などは続けられてるんですよね?

そうなんです。妊娠してからは、「たまごクラブ」だったりマタニティのテレビ番組出演などのお仕事をしていました。

―これからはママモデルのお仕事が増えそうですね。

大阪でママモデルでいい感じになれたらなあと思ってます。できたらいいな、くらいですけど(笑)。旦那は「子供を置いてまで仕事に行って欲しくない」と思ってるようなので、私単体のモデルっていうよりも、ママモデルとしてやったら多分許してくれるんじゃないかな……なんて(笑)。

―モデルのお仕事をママになってもやりたいって思うのは、なぜですか?

ママになって思ったんですけど、自分に時間をかけれないんですよ。きっともう少し子どもが大きくなってハイハイするようになったりしたら、今以上に女子力が下がっていくなと思って。旦那に「かあちゃん」って見られないように、「女性」としての自分は持っていたいです。モデルの仕事はそういった意味でスイッチの切り替えとして必要かなって思いますよ。

今いる場所で成果が出せないなら、どこに行っても一緒

―もし大学生の時の自分に会えたなら、なんて声をかけますか?

「なんとかなるよ」って言ってあげたいです。いろいろ悩んで心配して、泣いていると思うけど、絶対なんとかなるから大丈夫! って。絶対にいい方向にいつかはなるから大丈夫。でもそのためにはたくさん悩みなさいね。って言いますかね。

―では最後に、大阪で働こうとしている方々にアドバイスをお願いします。

やっぱり、東京に行きたいと考えている人も多いと思うんですが、今いる場所で成果が出せないなら、どこに行っても一緒だとも思うんです。私自身、モデルで有名になろうと思ったらやっぱり東京に行ったほうがいいと思うんですよ。でも、大阪でも芽が出ていないのに、東京で芽がでるはずがないと。まずは今いる場所で最大限頑張るべきだと思います。働けば、怒られたりしんどいこともいっぱいあるけど、怒ってくれる人がいるっていうことをプラスに考えて、あまり悩みすぎないように頑張ってほしいです。

―しかも大阪は口うるさく言ってくれる人が多いですからね(笑)

口うるさく言われると思うんですけど、逆にその人に気に入られたらこっちのもん! めっちゃ働きやすい(笑)。重く考えずに頑張ってほしいです!

―やっぱり最後まで姐さんらしい意見ですね(笑)今日はありがとうございました。

このインタビューに答えた人

青野未来

1989年大阪府枚方市生まれ。『GISELe』や『美人百花』などのファッション誌で活動し、VoCEの公式ブロガーVoCEST!を務めるサロンモデル。今年、男の子を出産。母になった現在も、大阪を中心に活躍中。
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[ライター/酒井栄太(Concent) カメラマン/黒川隆斗(Concent)]

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