Case 05

「大阪で生まれ育ったということ、それだけできっと武器になる」 人気モデル 桐山マキの「UCHILA」

2016/04/11
「本当は上京せず大阪から通いたかった」キラキラとした笑顔でそう語る、人気モデル・桐山マキさん。東京でモデルとして成功をおさめた彼女が、都会に染まることなく今日までやって来れたのはなぜだろうか。大阪への熱い想いを、素直な言葉で語ってもらった。

「何か手に職をつけなさい。あとは何でも自由にやっていい」という両親の言葉

― 大阪のどのあたりのご出身なんですか?

私は大阪の箕面市(みのおし)の出身です。北摂(ほくせつ)と呼ばれるところですね。北摂は、郊外の高級住宅街ですから、よく大阪の方からは「自分、ええとこの子やろ」って言われるんですけど、「北摂の中でもいろんなところがあるので」というように答えています(笑)。

― 北摂って、具体的にはどんな町並みなんですか?

立地的には山の麓(ふもと)みたいな感じで、たまにお猿さんが出たりするんですよ。梅田に出るのも1時間くらいは絶対かかりますし、結構不便だったりします。阪急電車が通っているんですけど、阪急の箕面駅と千里中央駅と北千里駅があるじゃないですか。それのどこからもちょうどいい感じに真ん中ぐらいで! いろんな意味で良いところですよ(笑)。

― それは、ええとこですね(笑)。幼少期はどんな子どもだったんですか?

両親から、常日頃「何か手に職をつけなさい。それ以外は自由に何でもやっていい」と言われて育ったんです。それもあって、モデルの仕事を始める前は、歯科衛生士の資格をとって3年半ほど働いていました。
でも、本当にそこ以外の部分では、自由に育ててもらったと思います。末っ子だったこともあって、わがままでわんぱくで子どもの頃は怪我もいっぱいしましたけど(笑)。

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― そんな元気いっぱいに育った桐山さんは、いつ頃まで大阪で暮らしてたんですか?

24歳まで暮らしてました。大阪にいた頃からモデルのお仕事はしていて、上京するまでは通ってたんですよ、大阪から東京まで。そんな生活を1年くらい続けて、24歳で上京しました。

東京に染まらず、逆に大阪を武器にする

― 24歳で上京したとのことですが、当時はどんな心境でしたか?

正直、不安とワクワクが入り混じった感じでした。私はやっぱり大阪がすごく好きだったから、本音を言うとずっと通いでやっていきたかったんです。でも、とある雑誌の専属が決まって通いではどうにも難しくなって、それで上京を決意したんです。
だから不安ももちろんありましたけど、仕事としてのワクワクのほうが強かったんです。

― いざ東京に出てきた時、東京という街はどんな印象でした?

東京は……全部わーって感じでした(笑)。特に渋谷とか! なんかこんなこと言うと田舎もん丸出しですけど、スクランブル交差点とかベタに興奮しました。映画でしか見たことなかったから、「これが渋谷かぁ〜」って思ったのを覚えてます。
あとは、標準語ですね。電車に乗ってるときとか、当たり前ですけどみんな標準語で喋ってることがもうなんか、わーっみたいな(笑)。男の人が「マジ◯◯しちゃってさ〜」みたいなこと言ってるのを聞くたびに、いちいち違和感を抱いてましたね。

― 大阪出身の方は、そこで自分を通すか東京に染まるかで悩む人が多いらしいですね。

え、そうなんですか!? 私は前面に大阪を出してました。「大阪代表として来ました!」くらいのスタンスで(笑)。だからたまに、『え〜、なんでやねんとか言ってるー!』とかちょっとバカにされた感じで言われても、「悪いんですか?」みたいな強気な感じでいれたので平気でしたね。逆に武器にしてやれ、みたいな。

― 「女の子の大阪弁っていいよねー」って言う人も多いですもんね!

そうなんですよ!そうやって言ってもらえると、「えっ、そぉ?」みたいな(笑)。「じゃあもうちょっとしゃべろか?」的な。それって欲しいと思って手に入るものじゃないと思うので、武器やなって思います。
「あっ、大阪なんだ! もうちょっとしゃべってみてー」って言われ始めたら、自分の居場所見つけたかなっていう感じが少しするんです。みんなと違うところを隠して馴染むっていうよりは、逆に大阪を武器にしてやってきたところはあると思いますね。

― 自分のことを『大阪の人間やな〜』って実感するときは、どんな時ですか?

やっぱり食べもんに関しての想いの強さが違う。大阪人は、食べもんに関してはやっぱり厳しいですよ。東京ももちろんおいしいものたっくさんありますけど、『高くておいしい』っていう印象じゃないですか。大阪の場合は、安くておいしくないと評価されませんもん(笑)。

あとね、値段をやたら聞きたがるというクセをいろんな人に指摘されて自覚し始めました最近。「これいくらー?」とかすぐ聞くし、値段とその品物のバランスでジャッジする感じ。それって、やっぱり大阪の人に多いらしいんですよね。友だちがなんかいい服着てたら「それいくらやった?」とかすぐ聞いちゃいます。

そういう思ったことをズバっと言葉にしてしまう性格なので、『キツイ』って言われることも正直あります。もちろん、みんながみんなそうとは言えないですけど、関西人は他とくらべて自己主張が強めじゃないですか。それも大阪らしさといえばそうなんですけど、『ここは東京やから!大阪じゃないから!』と言い聞かせ、ちょっと気をつけるようにしてる場面もあります。

大阪出身はどこへ行っても武器になる

― では、最後に大阪で頑張っている若者に向けて、先輩として一言メッセージをお願いします。

大阪という環境で生まれ育ったなら、どこでも生きていけると思います。それは、実際に上京した時、そして去年ニューヨークに住んでいた時に実感したことです。
なので怖がらずにどんどん行きたいところにいって、自分のしたいことをしてほしいなって思います。先ほど話した自己主張の強さだったり、意見をはっきり言う性格だったり、そうした大阪らしさは凄くいろんなことに使えて、知らない土地であなたを助ける武器になると思います。意外と大阪の気質がグローバル・スタンダードだったりするから、日本を飛び出すくらいの勢いで、どんどんやりたいことをやってほしいと思います。

このインタビューに答えた人

桐山マキ

1981年大阪府箕面市生まれ。雑誌『PINKY』の専属モデルオーディションで準グランプリを受賞し、モデルとしてデビュー。その後、数々のドラマやCMにも出演。現在は、『VERY』などの雑誌で活躍中。
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[ライター/神田桂一 カメラマン/黒川隆斗(Concent)]

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